ネット上にないものは、やがて存在しなかったことになる
序章:20XX年 ― 消えた地図の朝に
その日、マップは空白になった。
どのアプリを開いても、地点が出てこない。
通い慣れた店も、記録していたルートも、
まるで最初から存在しなかったかのように。それでも街には、まだ匂いがあった。
焦げたパンの香り、焼けたアスファルト、
誰かが「おはよう」と言った気がする。――けれど、その声を検索する方法はもうなかった。
世界はゆっくりと、
“見えないものは、存在しない”というルールを受け入れていった。「ネット上にないもの」は、
ある日、誰の選択肢からも外れた。
そして、選ばれなかったものは静かに消えていった。それが、いつのことだったかはもう覚えていない。
ただ一つだけ確かなのは、
この記録を残した“誰か”が――
2025年のある日、こう言ったということ。「……どうして、こうなったんだ」
本稿はAIアシスタントとの共同編集のもとで構成しましたが、内容と判断は筆者の意志に基づいています。記録一覧 ― Lost Map Archives
[■ 0章:地図の始まり]
― まだ人の手で整備していた頃[■ 1章:整理の迷走]
― クリーンさと非効率の狭間で[■ 2章:商材化]
― 情報が売られた日[■ 3章:グレーを掘る者たち]
― 手を汚してでも支え続けた現場[■ 4章:整備する人へ]
― 最後に残った祈りと継承