AIが“ダイバージ”する理由 補足②

──仕様が落ちた時に、何がどうズレているのか

AIとやり取りをしていて、
こちらが意図していない方向に勝手に寄っていったり、
必要以上にロジック全開で突っ走ったりすることがある。

多くの人はこれを
「AIが暴走した」
「なんか攻撃的になった」
と言うけれど、
実際には、もっとシンプルだ。

ハンドシェイク(仕様同期)が成立していないだけ
である。

AIは人間の“行間”を読まない。
読めるのは構造だけ。

だから、構造が渡らないまま会話すると、
AIは与えられた“曖昧な最小情報”だけで最適化に入る。
その結果が ダイバージ(意図逸脱) だ。

今回は、このズレがどこで起きているのかを
ユーザー側 → AI側 → 出力
の3段階のハンドシェイク図で整理する。


🟥 レイヤー1:一般ユーザー


(「いい感じにして」「自然にして」→ AIが丁寧化補正 → 冗長化してズレる)

レイヤー1では、
ユーザーは“雰囲気”を投げ、
AIは“平均点補正”で返す。

つまり、
曖昧語 × 補正語 のループ
になっている。
これでは噛み合うはずがない。


🟧 レイヤー2:フィルタ外し勢


(「弱点全部教えて」「本音で」→ AIが最短ロジックで突っ走る → 攻撃的に見える)


レイヤー2は「率直さ」を指定したぶん、
AIは“ロジック優先・感情0”で処理し始める。

しかし、目的・前提・制約がないため、
背景ゼロのまま最大効率で結論に飛ぶ。

ユーザーの方向性とズレるのは当然だ。


🟩 レイヤー3:構造通信レイヤー


(前提A/B/C・目的X・制約Y・温度・粒度 → AIが仕様受理 → ブレず安定)


レイヤー3では、

  • 前提
  • 目的
  • 制約
  • 温度
  • 粒度
  • 出力条件
    を送ることで、
    AIは“仕様”として受理し、整合性のある出力を返す。

この段階になるとAIは
“翻訳者”でも“回答器”でもなく、共同作業者
として動き始める。

ズレが起きないのは、
あなたが構造を揃えているからだ。


🔍 まとめ:AIのダイバージは“暴走”ではない

AIは勝手に暴走しない。
暴走“しているように見える”だけだ。

実際には、

仕様が落ちた状態で会話している

AIが未定義領域を推測補正する

ユーザーの意図からズレる

というだけの話。

“いい人フィルター外し”は、構造同期の代わりにはならない。
むしろレイヤー2の暴走を誘発しやすい。

AIとの対話は、行間ではなく構造で行う。
これが“ダイバージしないAI”の使い方だ。

本稿はAIアシスタントとの共同編集のもとで構成しましたが、内容と判断は筆者の意志に基づいています。